この夏のガイドツアーでは最初で最後な気がする文句なしの晴天。
今年ご参加いただいた方々には申し訳なくなるほどのパーフェクトな4日間。
あ、僕のせいではないです!
栂海新道を歩いてきました。
北俣からのアプローチが最短ですが、良い眺望が楽しめる蓮華温泉からのルート。
朝日岳の最後の坂を登っていると上からヒトの声ではない何かの音がする・・・
なんだろなー?と歩いていると、、、
「あ、イトウサン!」
やべっ、からまれる!
朝日小屋のJPが休憩中にギターを抱えて歌っていた。気持ちよさそうだった。
「聞いてもらえますか?」
フルコーラスで歌ってくれた。笑
気持ちよさそうだった。
長い登りで疲れた身体に沁みわたる。ので腰をおろししばし聴き入る。
ありがとうJP!
気持ちがほぐされ終わった気でいたが、割と先は長い。
休憩が終わるJPが後ろから走ってきて抜き去っていった。
慣れたピチピチの小屋番の脚と一緒にするんじゃない!
やっとこさ朝日岳。
おお、そこにいましたか剱岳!
14時半に小屋について平和に飲んだくれ。笑
朝日小屋の手の込んだ夕飯は知られたことだが、朝弁当にも愛を感じる。
寝起きにも胃袋が自然と欲する手作りの味。
この日僕が頂いたのは五目御飯。この他に笹寿司や鶏そぼろ御飯などが出発前日の夕飯前に販売されるが、どれも山で行動するための最良を考えて作られた愛の一品。
おはよう剱岳。
ちょうどに朝日岳で朝日を迎えることができた。
長大な1日の始まりも、穏やかさが続くような気がする。
ここまで長く心地よい清々した登山道。他にはなかなかないだろう。
昨年塗りなおされた外壁は見つけるなり足運びを軽くする。
ここでも剱岳が存在を主張する。
管理人が常駐しているわけではないが、多くの人の手の温かさが感じられる。
この日はちょうどのタイミングで居合わせた栂海岳友会の方々と。
80歳を越えてもなお、ご自身の脚で小屋の管理に訪れる。
朗らかに交わす言葉とそれを取り巻く空気は青春時代にタイムスリップしたかのような光景だった。
後ろ髪を引かれる想いで栂海山荘を後にする。
少しずつ登山道も変容し旅の後半を感じさせる。
この日は前日まで長く歩いた身体を癒すため、白鳥小屋で1泊。
急ぐ理由がない人は登山後の帰路に余裕ができる。
白鳥小屋をスルーしてくると、この道は体力の余裕がない場合、それまでの広い視界がなく滑りやすい足元が点在するためか平凡でつまらなく感じられる人が多いようだ。
身体がフレッシュだと気持ちの良いブナ林を存分に感じられる。
だから栂海山荘と白鳥小屋どちらにも泊まるか、朝日小屋から白鳥小屋まで頑張るのがおすすめ。
終点までイキイキ歩いて最高の山旅の記憶を刻むことができた。
下山時間に余裕があるので、入浴のちに名物のタラ汁をいただいて、明るいうちにお家へ帰る。
大人な時間の使い方ですね。