夏山シーズン真っ只中。
たくさん歩かれていることと思います。
当方も有難いことにこの夏もはじめましてのお客様の剱岳へのご案内が増えております。
ただ、多くの方に見受けられる、
岩のスタンスに”つま先で乗れていない現象”
〇足裏全部で着地しないと不安。
→しかし着地の方向に自由度がありません。
次の動きに影響が出て、スムーズな歩行に繋がりません。
〇下りでは踵から着地
→小さなスタンスへの踏み込みや急斜面を後ろ向きで下りる等を除いては、登り下り雪の上、基本的に着地は足裏全体です。
さらに言えば母指球当たりのフィット感がカギです。
原因は歩き慣れていない岩場の歩行もありますが、靴選びが適正でないように感じています。
1足で全てまかなえればもちろん安いし楽ですが、靴にも向き不向きがあります。
それに加え、様々な地面に対しての歩きに自信がないうちは、そのフィールドに合わせた靴を使い、その動きを練習するのがトータルな歩行技術向上への近道です。
ここでは、アイゼン着用を前提としない登山靴でご説明いたします。
2足の登山靴のそれぞれのソールです
幅に大きな差がありますが両方とも同じブランドの42.5サイズです。
左は平坦なトレイルを歩くのに適したもの。右は傾斜がきつく岩場の多い場所に適したものです。
アッパー側から見ると、

岩場向きのものはつま先が細いですね。
これは岩や小さいスタンスにつま先でピンポイントに立つ際につま先に力を集中させやすくするためです。
極端に幅が広い靴だと、つま先で立った際に力が分散し、グラグラと落ち着きのない挙動が出やすくなります。

様々な足元の山歩きが慣れていない方は、登山靴をお店で選ぶ際に普段のスニーカーなどと比べてしまいがちです。
普段の歩行につま先で立つなんてムーブはないので、それと比較して選ぶと必然的に選んだ靴の幅は広くなります。
お店の店員さんも、お客様がちょっとでもキツイ顔をすれば、靴を買ってほしいわけなので、柔らかいトレランシューズを進めたり、どんどん大きいサイズを引っ張り出してきます。
皆さんの足はそこまで幅は広くないし、特殊な足でもない。
というかみんなそれぞれ特殊なんですけど、大抵のそれに合う形に工夫して靴を作っています。
ここで感覚を研ぎ澄ませてほしいのは、過度な締め付けだったり当たっているのと、フィットしていることの違いを感じてほしいということです。
しばらく履いてみて、痛いのか、すぐに痛くなりそうなのか。
ただ、普段よりも窮屈だと感じているだけなのか。履いた瞬間にはわからないものです。
お店にオブジェのように置いてある疑似岩場みたいなやつに迷っているサイズごとで試しにつま先で乗ってみてください。
”キツい・アタリ”と”フィット”の違いが少しわかるでしょう。
アッパー素材やソールの柔らかすぎる靴だと踏み込みがしづらく、不安感を持つことができると思います。
歩きに関してだけではなく、足に対して幅の広すぎる靴は足が中で動くので、それによりズレたり、つま先の爪内が内出血したりします。
足と靴が合っているのが前提ですが、
つま先のソール形状の差です。

トレイル向け。

岩場向け。
溝がない方が岩にしっかり乗った際にヨレ・ブレが少なくなります。
地面の低μに合わせるか、しっかり力を伝えるか。
横からみると、

岩場向きの靴の方が、ミッドソールが薄く、クッションが控えめになっています。
これも岩場のスタンス上でブレを少なくするためです。
また、張り出しが少なく、岩の間に挟まったり、意図しない干渉を避けています。
トレイル向きの靴では、推進力のサポートや、クッション性を上げることに重きをおいていますね。
岩場では、進むというよりも一歩一歩の安定が必要なので、動き続ける設計ではないのです。
以上を参考に靴を見ていただけると、数多くの靴の中から適した靴を選んでいただきやすいと思います。
そして本題。
上記を経ておすすめはダハシュタインのSARSTEIN GTX

とにかく守備範囲が広く、前述のようなことを言いましたが、雪のない場所ならこれ1足でいいんでないかというほど。

ソールも岩場対応で。
足の合う全ての人におすすめです。
軽くですが、レビューしてます。






